遺産の分割などでは揉めに揉めるケースも多くあります。
そんな時に役立つのが「遺産分割協議書」と呼ばれる書類です。これは専門家に依頼して作成することもできますが、自分たちで作成することも可能です。
遺産分割協議書の作成方法について、ポイントをチェックしておきましょう。

自分で作れる!「遺産分割協議書」作成方法の基本

「遺産分割協議書」は、どの遺産をどの相続人が受け取るか、ということを協議した内容を記載したものです。
ここでは、自分たちで作る場合の基本概念を確認しましょう。

遺産分割協議書は手書きでもパソコンによる作成でもOK!

「遺産分割協議書」の作成は、基本的に手書きであろうがパソコンであろうが、どちらでも構いません。

しかし、ここに書いている協議内容は協議をした相続人で決めた事項と見なされますので、高い正確性が求められるのは言うまでもありません。

各人のサインは手書きが基本・実印による捺印が必要

パソコンでも作成できると言いましたが、サインをする欄ついては空欄にしておいて、手書きサインができるようにするべきです。
そうすれば、筆跡も独自のものが残せて協議書としての信ぴょう性もアップします。

また、サインとして捺印する場合も実印を使うことが基本です。相続人が本当に実在するのか、という証明にもなるので印鑑証明書の添付も必要です。

「遺産分割協議書」を作成する際に注意すべきポイント

次に「遺産分割協議書」の作成について、注意すべき重要なポイントをチェックします。
名称は協議書ではあっても、最終的な所有権移転の場合に必要となる公的書類の一部を構成する訳ですから、気をつけるべき点もいくつかあります。

遺産はすべて記載しておかないと事実上未協議だと判断される

1つは遺産の記載に漏れがないかどうかです。
この協議書に記載がある遺産は、基本的に協議済みと判断される一方で、記載されていない遺産があると協議が済んでいないと見なされます。

こうなると、資産の数が一致しないどころか、協議書としての意味も大きく失われるリスクも発生します。

遺産に関する情報は必ず登記簿などの内容と一致させる

また、記載する遺産の情報は、必ず登記簿などの公的書類を取って、それから情報を転記するようにしてください。

遺産の中には土地や建物などもありますし、所在地や地積や床面積などを記載しなければなりません。
万が一、公的書類情報との不一致がある場合は、手続きの遅れなどの悪影響も出てくるでしょう。

「遺産分割協議書」の作成枚数は何枚?

遺産分割協議書
遺産分割協議書の作成について、かなり多くの方が気にされるのが作成枚数です。
日本人は几帳面ですので、できるだけ1枚のスペースに記載を詰め込もうとしてしまいます。作成枚数について、何らかの制限などはあるのでしょうか?

1枚の協議書中に無理に多くの遺産情報を記載する必要はない

協議書の作成にあたっては、相続する遺産の数が非常に多いケースもあるでしょう。

この場合は、協議書1枚に情報が入りきらないことは明らかですので、あえて1枚の協議書に情報を無理に入れ込む必要はありません。

協議書として見やすいように、複数の枚数に分けて記載するようにしてください。

複数の協議書の関連性を証明するために割り印を確実に押す

複数枚数の協議書を関連付けるために、必ずそれぞれに「割り印」を確実に押し、全体的な書類としての適正性を保ちましょう。

協議書は内容の正確性が維持されなければなりませんが、人間が作成する以上は文字の間違いなどが存在することもあり得ます。
そのためにも、「捨て印」を各ページに押してミスに備えてください。

遺産分割協議書を自分たちで作成できないケースも!

自分たちで遺産分割協議書の作成を進めることが難しいケースもあります。そのような場合は、専門の弁護士に任せたほうが無難でしょう。

具体的にどのようなケースがあるのか、ご紹介します。

一部相続人が分割協議に非協力的で書類作成ができないケース

最も大きい原因とも言えるのが、相続人の一部が分割協議にも参加しないなど、非協力的なケースです。

このような相続人はたとえ血縁があっても対応することを好まず、書類作成がいつまで経っても完成しないという事態に陥ってしまいます。

相続人同士が離れていて協議を進めること自体が困難なケース

ある意味最も面倒な事態とも言えるのが、相続人同士が離れ離れになっている状況です。
一部は故郷に、また一部は都会にいるなど、時間を取ってのコミュニケーションが難しい状況の中では、書類作成はおろか協議そのものが開かれない可能性もあります。

この場合も、委任状を作成し専門の弁護士に任せた方がスムーズに作成へとこぎつけられるはずです。

遺産分割協議書は自分たちで作成することができますが、このように何か問題がある場合はあらかじめ弁護士に依頼したほうが良さそうですね。

自分たちで作成可能な場合は、こちらでご紹介した内容を参考に、ぜひスムーズな遺産分割協議書の作成を進めてください。