終活の目的は人生を良い形で終えるための準備です。
何歳から始めるのがベストなのでしょうか。

終活を始めるにはなぜ、この年齢が良いの? という終活スタート年齢のメリットを感じられる納得の情報をお届けします。

「50代後半〜60代前半」から終活を始めるのがおすすめ!

夫婦で終活

終活を始めるのにおすすめできる年代は50代後半~60代前半です。

人によって考え方やライフスタイルに違いがあるのは当然ですが、長い人生の節目となる時期が終活に最も適していると考えられるためです。

人生の節目のきっかけとなるものは次の5つが考えられます。

  1. 子供の独立
  2. 退職
  3. 夫婦二人で楽しめる時間が増えた
  4. 将来の不安を考える時間が増えた
  5. ご自身や配偶者の病気

人生の節目に終活を始めることをおすすめする理由は、前向きに死について考え、死と向き合うための心の準備の余裕があるためです。

高齢になってから将来に不安を抱えるのは、精神的に大変ですよね。
終活でお葬式やお墓などをどうしたら良いのかを考えることは、不安な毎日を迎えないようにするために大切なことです。

また、終活には財産整理、資金計画、自分の持ち物整理、葬儀の方法、保険の整理などがあります。
財産や葬儀などの資金や持ち物整理は、想像よりも気力や体力を使うものです。

そのため、なるべく若いうちに考えをまとめ、計画性があればあるほど後で楽できるため、遅くても60代前半には終活を少しずつ始め、体力がみなぎっている時期からスタートするのがベストです!

実は一番多い「70代前半」からの終活

終活を始めたきっかけの年代で一番多いのが70代の前半と言われています。
なぜ70代に終活を考え始めた方が多いのでしょうか。

終活を考えるきっかけとなった理由をまとめてみました。

  • 配偶者が他界し、終活を考えるきっかけになった
  • 病気やケガが多く入院を経験し、年齢的に今がちょうど良いと感じた
  • 知人の話の影響
  • 友人や知人の葬儀が重なったため

終活を考えるきっかけとは、葬儀やお墓を配偶者や知人を通じ、身近に感じるきっかけがあったからこそ、自分自身や家族が残される立場を想定でき、はじめて終活をするようになる方が多いようです。
そのタイミングは70代が最も多いという結果になりました。

70代から始めた方が多い終活ですが、やはり、もう少し早めに終活をしておけば、明るい老後を迎えられる可能性が高まるのではないでしょうか。

終活でやるべき内容一覧

終活

終活は、残された家族が困らないようにするために行うものです。

どのような内容なのか見て行きましょう。

財産整理

終活で物の整理の代表となるのが財産です。
財産にはお金の他、有価証券、生命保険、不動産などがあります。
預貯金がある通帳など、保有資産のリストを作り運用報告書を残すだけで、自分が事故や病気で急に亡くなった場合、情報がまとめてあると大変便利ですよ。

遺言書・遺産分与作成

遺言書は法律上効力のある文書で、自分が亡くなった後でも思い通りに相続を行うための権利移転の意思を通す重要な役割を果たします。

そのため、遺言書が残されていると、残された家族が納得して遺産分割をするための揉め事を回避する存在となり、どのように分けるのか話し合う遺産分割協議の合意などをする必要がなくなります。

配偶者や子どもなど、残された家族が揉めないようにするため、遺言書の作成は終活の代表でもあります。

お墓の準備

お墓を生前に準備しておけば、家族がお墓をどのようなものにすれば良いのか迷うことがありません。もし準備される予定がないのであれば、家族にできるだけ具体的に伝えておきましょう。
お墓は形態や規模がさまざまですので、何も聞かされていないと家族は大変な思いをするかもしれません。

ご自身のためにも、ご家族のためにも、お墓だけではなく、お仏壇についてもご希望を前向きに表現し、伝えてみることをおすすめします。

葬儀の資金や方法

葬儀には自由葬など、宗教や儀式に囚われない方法が増えており、葬儀の方法で費用が異なるのが現状です。
また、葬儀の規模でも費用が違ってくるため、保険で葬儀がまかなえるのか、資金を寄せておかないと自分の希望する葬儀ができないのかを具体的に考えておく必要があるでしょう。

持ち物整理

自分の持ち物は思っているよりも意外に多いものです。
遺品整理は残された家族に大きな負担を与えるため、終活のスタートとして普段からできる内容です。

今後の生活やレジャー費用のまとめ

退職後、年金で生活をやり繰りしながら医療費やレジャー費用の蓄えが十分なのか、安心して老後を暮らせるのかシミュレーションし、いざという場合にどのように備えるのか考えておくのも必要です。

介護、医療資金

介護や医療資金は病気などの思わぬタイミングで必要になる場合が多く、すぐに調達するとなっても年金生活では負担になってしまいます。
介護や医療資金は早めに備え、今後を見据えておけば安心です。

エンディングノート

遺言書とは違い、愛する家族への感謝などの思いや延命措置についての希望など自分の言葉で自由にメッセージとして残せる大切な役目を果たします。
残された遺族にとってエンディングノートは精神の支えや寂しさを軽減できるメリットがあります。
元気なうちに自分の気持ちを綴っておきましょう。

保険の整理や見直し

終活で加入している保険を一覧にし、どのような加入内容なのかを整理しましょう。無駄がないか確認をすることで他の保険内容と比較し、本当にこの保険が自分に適しているのかを見極めます。

大切な方への手紙作成

手紙はエンディングノートとは違い、大切な方である本人へ思いを伝えつつ、形として残せる方法です。
感情が伝わる大切な役割があるため、元気なうちに用意しましょう。

ペットの今後

高齢者のペットに遺産を渡すための新ビジネスが存在する中、このようなサービスに登録する方法もあります。
また、自分が亡くなってからペットをどうするのか、ごはんの回数やタイミング、散歩のことをノートなどに書き入れ、家族や知人に知らせる準備をしておけば安心ですね。

加入サービス整理

携帯電話や通信販売の定期便など、加入しているサービスを停止するための情報を記しておきます。

大切な家族のためにも終活はお早めに

自分自身や配偶者が急にいなくなってから財産や相続で困惑しないように、心の準備をする意味がある終活は、ご自身にもご家族にもメリットがたくさんあることがわかりました。
家族を失った瞬間は悲しみに溢れ、葬儀や相続、持ち物整理などを遺族の思い通りに淡々とこなすのは難しいでしょう。

特に葬儀社が主導で葬儀をしてしまうのではより良い結果とは言えないかもしれません。
以前は「葬儀やお墓など、今から考えるのは縁起でもない」という時代がありました。

しかし自分が亡くなった後に家族に任せっきりでは家族に迷惑がかかるため、自分の死と向き合い「終活」として今からできることはしておくべきという考えが現代のブームになっています。

大切な家族のために明るい最期を迎えられるよう、ベストな時期に終活をしてみてはいかがでしょうか。